(2023年4月21日作成)

パパ活から得る収入が何に属するのか明確な結論は無いが、所得税又は贈与税に該当する可能性があります

2023年においてパパ活により得た収入について確定申告が必要なのか、そもそも何税に該当するのか、について国税庁の公式の見解はありません。弊所における独自の見解は下記となります。

広義のパパ活 ギャラ飲み 時間的制約、サービス提供内容などが、口頭もしくは書面による契約が結ばれており、それに伴う現金等の受け渡しが行われている可能性が高い 所得税に該当する可能性が高いと思われる
狭義のパパ活 特に契約に基づかずに、不定期で会うなどして現金等の受け渡しが行われている可能性が高い 贈与税に該当する可能性が高いと思われる

(弊所の独自の見解)

2022年11月頃、マッチングアプリを介したギャラ飲みで得た4,000万円の「所得」を申告しなかった女性が加算税を含む1,100万円の追徴課税を受けたと報道がありました。

脱税事件は裁判や判例とならなければ詳細を知ることはできません。そこで報道の文言を厳格に解釈しますと「所得」という単語が使用されています。贈与税に所得という言葉は使用しません。つまり本件は、所得税本税及び加算税(無申告加算税か過少申告加算税か重加算税かは不明)が追徴課税されたということになり、ギャラ飲み=所得税、の可能性が高まったこととなります。

所得税に属するパパ活を行った方の確定申告について

所得税に属するパパ活を行った方の確定申告の作成手順について

・売上についてパパ活で得た収入を暦年(1~12月)で集計する。

・費用、経費についてパパ活のために支出したものを暦年(1~12月)で集計する。例えば、マッチングアプリへの支払い手数料、パパ活の活動の場へ行くための交通費、パパ活のための衣装代(パパ活に使用する割合部分のみ)、パパ活のための通信費(パパ活に使用する割合部分のみ)があげられるでしょう。

しかし恐らく、売上収入に比べて経費は少なく、所得が多額となるケースがほとんどでしょう。

所得税に属するパパ活は事業所得か雑所得か

・パパ活の収入のみで生計を立てている→事業所得
・平日昼間の本業勤務以外の時間で活動している→雑所得の可能性が高いが事業所得の可能性もあり

パパ活に限らず、そもそもある収入が事業所得か雑所得か、という判定は明確な基準がありません。しかし、一般的には上記のように解することが相当であるとされています。

パパ活による収入があることを勤務先の住民税特別徴収でバレないための方法

・確定申告書Bの第2表における住民税に関する事項において「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」について「自分で納付」に丸する、普通徴収を選択することが有効とされています。
・しかし平成29年度より住民税は特別徴収が原則化されているため自治体によっては、普通徴収が認められない場合もあります。また役所の作業する方も人間ですので誤って合算して特別徴収される可能性もあるでしょう。

現在パパ活の収入について無申告であるが税務署から調査通知がまだない方については、今後税務署から何かアクションがあるのかどうかについて弊所が断定することはできません

・人からお金をもらうという現象→その人が扶養者等の家族である場合→扶養、生活費という大きな非課税の枠組みが存在するので、そもそも非課税となり申告義務事態が発生しないケースが多い→しかし社会通念を超える生活費は贈与認定されるので贈与税の申告が必要となります。
・人からお金をもらうという現象→その人が他人である場合→他人が扶養者であるケースは稀であるため、所得税の確定申告又は贈与税の確定申告が必要と思われます。

なお、税務署が気づく、気づかないについては何とも申し上げることはできません。ただ、事実として国税庁には、課税・徴収漏れに関する情報の提供、という脱税をリークするフォームが存在します。また、マッチングアプリ会社に対する税務調査の反面調査による可能性も考えられます。

無申告についての厳罰化が加速している点についてはこちらをご覧ください。

しかし現在パパ活の収入について無申告であるが税務署から調査通知があった方については恐らくその内容はパパ活収入に関するものである可能性が高いため、調査日の初日の前日までに期限後申告したほうがよいかと思われます。

・所得税課からの調査通知→所得税申告の必要性あり(弊所対応可能
・資産税課からの調査通知→贈与税申告の必要性あり(弊所対応不可

以上、弊所による見解を説明させていただきました。

過少申告かつ偽りその他不正の行為、隠ぺい仮装に心当たりがある方で調査通知があった方、あきらめないでください、調査通知後から調査日の前日までに自主修正申告をすれば重加算税を回避できることが国税通則法第68条1項に定義づけられています!(こちらの解説ページをご参考ください)

税務署から電話があっても慌てないでください!調査開始前であればまだ対応策は残されております。弊所にご連絡ください!