高額な無申告に対する無申告加算税の割合引上げ

(2026年1月22日更新)

結論

・無申告の場合の期限後申告における増差納税額が300万円超えかどうかにも線引きがされ、超える場合は加重される改正となりました。
・ただ改正後も、調査通知後かつ更正の予知発生前であれば、5%軽減割合が適用されます。
・また改正後も、調査通知前は5%であるため、調査通知前の期限後申告が望まれます。
・適用開始時期
◎令和6年(2024年)1月1日以後に法定申告期限が到来する、申告所得税・法人税・消費税・相続税・贈与税について適用されます。
◎個人事業主の所得税→令和5年(2023年)1月1日から
◎法人税地方法人税→令和5年(2023年)10月決算月分(10月決算の申告期限である令和5年12月31日が日曜日であることから法定申告期限が令和6年1月1日となるため)
◎消費税→課税期間が1年間の場合には、申告所得税、法人税・地⽅法人税と同様。
・国税通則法の改正であるため相続税においても適用ありとなります。
・加重対象となる無申告規模(単年)を考えれば、所得税・法人税・消費税であれば相当な金額の無申告のケースとなるため、当該改正は相続税・贈与税無申告者に対するけん制のように解されます。
・主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫の算出した(参考)無申告の調査事案における平均的な無申告規模(単年)は、非常に興味深く、非常に参考となる資料と解されます。

下記で詳細を記述します。

制度の概要

高額な無申告に対する無申告加算税の割合の引上げと調査通知の関係20260122

(表1)高額な無申告に対する無申告加算税の割合の引上げ改正前との比較

・結論としては明確であり、増差税額が300万円でも線引きがされ、超過すると無申告加算税が加重されることになりました。
・調査通知後かつ更正予知前であれば、5%減額されるというようないイメージとなります。
・また調査通知前であれば、一律の5%となります。

増額300万円超えとはどのような無申告規模なのか?

主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫[令和5年税制改正(国税)等についてp22、(参考①)加重対象となる無申告規模(単年)のイメージ(例)20260122

(表2)(参考①)加重対象となる無申告規模(単年)のイメージ(例)

主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫 令和5年税制改正(国税)等についてp22、によれば上記となります。法人税、所得税、消費税であれば相当な規模の無申告となります。しかしながら、相続税においては、相続財産約1億3,500万円以上、課税価格約8,300万円、ということで発生率が高そうな規模のように見受けられました。

税目別に、R2.7月~R3.6月の調査事案における増差税額の状況と照らす

主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫[令和5年税制改正(国税)等についてp22、(参考②)R2.7月~R3.6月の調査事案における増差税額の状況(件数・構成割合)20260122

(表3)R2.7月~R3.6月の調査事案における増差税額の状況(件数・構成割合)

主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫 令和5年税制改正(国税)等についてp22、参考②によると、相続税の調査件数に対して約3%の事案が増差税額300万円の対象となり、その他の税目は1%未満となりました。

やはり当該改正は相続税無申告者に対するけん制のように解されます。

主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫の算出した(参考)無申告の調査事案における平均的な無申告規模(単年)はどのように算出したのか?

主税局総務課 税制企画室長 齊藤 郁夫は、無申告の調査事案における平均的な無申告規模(単年)を算出しております。言い換えると、仮に弊所にお問合せいただいた無申告者の方が、「単年でどれくらいの売上及び所得が無申告である方から問合せが来るのか?」と疑問であったところ、そこを算出してくれているので、非常にありがたいことになります。

おそらくこちらのページを参考としているはずですが、ここからどのように算出したのかは不明となります。

データから分析する無申告者の税務調査(個人所得税・個人消費税・法人税・法人消費税)

まとめ

・無申告者は重加算税が課税されにくいのは不公平だ、という批判を受けて無申告加算税の加重措置が加速しています。
・さらに、無申告加算税の加重を避けるためには、調査「通知前」の事前申告が求められる時代となってきました。

この記事の監修者

税理士 田中亨
税理士 田中亨税務調査専門税理士
プロフィール
近畿税理士会上京支部
登録番号128205
税務調査案件を全国対応している税理士
事前自主申告による税負担の軽減に全力を尽くしている
これまで多くの税務調査案件を早期解決に導いてきた
PAGE TOP