隠蔽仮装を否定し続ければ重加算税は賦課されないのかについて解説します
(2026年1月6日作成)
結論
・預金通帳の売上金合計額と申告書の数字が大きく異なることをわざとではないと言い続けることは難しいと思います。
・申告書に記載された経費の数字がレシートなどに基づかないデタラメな数字の場合にわざとではないと言い続けることは難しいと思います。
・国税不服審判所の裁決事例においては隠蔽仮装を否定し続けて重加算税が取消された事例もありますが、確率は低いと考えるのが無難でしょう。
・どんな事例でも隠蔽仮装を否定すれば重加算税が賦課されないのであれば重加算税制度そのものが成り立ちません。
・隠蔽仮装を否定し続けたとしてもその状況によって判断されて重加算税が賦課されます。
以下で解説します。
通帳の売上金合計はすぐに計算できてしまいます
税務調査官が通帳に売上金が入金されていることを納税者から聞取りを行ない、一年間の合計額を算出する場合はすぐに計算できてしまいます。その数字と申告書の数字があまりに大きく異なる場合に、わざとではないと言い続けることはできるでしょうか。売上金を集計する作業は中学生程度の知識で十分可能な作業と考えます。また売上金と思しき入金が続いているにも関わらず知らないと言い続け、うっかり無申告であったと主張し続けることは難しいと思います。こちらのページをご参考ください。
現在は売上の存在を隠して無申告を貫くことは困難な世の中と解されます
申告書の経費の金額がレシート請求書の合計と合わないこともすぐわかるでしょう
経費の金額はレシートや請求書に基づいて作成しなければなりません。デタラメな数字であれば否認されます。そしてあまりに数字が合わない場合は否認されたうえで架空経費として隠蔽仮装と判断される可能性もあります。これらについてわざとではないと否定し続けることは難しいと思います。こちらのページをご参考ください
うっかりミスと言張れば重加算税賦課は回避できる?
国税不服審判所裁決事例はあくまで過去そのような事例があったにすぎません
他人に実施された税務調査の詳細を合法的に見ることができる国税不服審判所裁決事例においては納税者が隠蔽仮装を否定し続けた結果、重加算税賦課処分が取り消された裁決事例も存在します。しかしそれは過去たまたまそのような事例が存在したということに留めることが無難と思われます。こちらのページもご参考ください。
国税不服審判所公表裁決隠ぺい仮装を認めなかった事例の中には、処分庁が隠ぺい仮装を主張したのはいいがかりとはいえない事例で隠ぺい仮装が認められなかった事例が存在した
まとめ
隠蔽仮装を否定するだけで重加算税が賦課されないのであれば制度そのものが成り立たなくなります。税務調査官が指摘する明らかな数字のずれをわざとではないと言い続けることは難しいと思います。隠蔽仮装を否定し続けたとしてもその状況によって判断されて重加算税が賦課されます。
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この記事の監修者

- 税務調査専門税理士
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プロフィール
近畿税理士会上京支部
登録番号128205
税務調査案件を全国対応している税理士
事前自主申告による税負担の軽減に全力を尽くしている
これまで多くの税務調査案件を早期解決に導いてきた
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