最高裁平成7年4月28日判決を見る

(2026年1月22日更新)

前提

◎谷原誠、「税務のわかる弁護士が教える税務調査における重加算税の回避ポイント」、ぎょうせい、令和元年12月1日における谷原誠の前提

・現在通用すると税理士谷原誠が考える最高裁判例から、税理士谷原誠が最高裁ルールを抽出し、あくまで税理士谷原誠私見のフォーミュラ(公式)を提示している
・学説等は取り上げず、あくまで最高裁判決のみから分析している

◎税理士谷原誠はなぜ最高裁判決にこだわるのか?最高裁判決のみで公式を算出しても良いのか?最高裁判決と法律の関係については、こちらのページをご参考ください。

判例とは何か?最高裁判決判例と法律の関係

税理士谷原誠は最高裁平成7年4月28日判決から<谷原誠ルール1>及び<谷原誠ルール3>を抽出しています

<谷原誠ルール1>隠ぺい又は仮装行為と過少申告との関係

過少申告行為そのものとは別に、隠蔽、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたかどうか

<谷原誠ルール3>積極的な行為が無い場合

納税者が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたかどうか

弊所が考える暗記を意識した最高裁平成7年4月28日判決の呼び方

有名な判例にはその裁判のテーマや内容を表す名前、あだ名がつくことがあります。最高裁平成7年4月28日判決にはあだ名がありません。

そこで弊所がおすすめするあだ名が、最高裁平成7年4月28日判決=オリジナル命名:最高裁平成7年積極的な隠蔽なしの無申告だが当初から過少申告の意図を外部からうかがい得る特段の行動をした判決、です。当該最高裁判決において「当初から過少申告の意図を外部からうかがい得る行動」という文言が特徴的であるためです。

最高裁平成7年4月28日判決の内容

・下記においては原文を大幅に編集しておりますのでご注意ください。

事案の概要

・Xは株売買による所得を全く申告しませんでした。
・課税庁はXに重加算税の賦課決定をしました。
・Xは二重帳簿の作成や資料の隠匿等の積極的な行為はありませんでした。
・Xは取消訴訟を提起しました。

判決

◎重加算税の賦課要件を提示した

・重加算税を課するためには、納税者のした過少申告行為そのものが隠蔽、仮装に当たるというだけでは足りず、過少申告行為そのものとは別に、隠蔽、仮装と評価すべき行為が存在し、これに合わせた過少申告がされたことを要する。
・架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要であると解するのは相当でない。
・納税者が、当初から所得を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたような場合には、重加算税の右賦課要件が満たされる。

◎判断内容

・Xは、3箇年にわたって、株式等の売買による前記多額の雑所得を申告すべきことを熟知しながら、あえて申告書にこれを全く記載しなかった。
・顧問税理士から、その都度、同売買による所得の有無について質問を受け、資料の提出も求められたにもかかわらず、確定的な脱税の意思に基づいて、右所得のあることを同税理士に対して秘匿し、何らの資料も提供することなく、同税理士に過少な申告を記載した確定申告書を作成させ、これを課税庁に提出した。

以上から、重加算税の賦課要件を満たすとしました。

まとめ

・最高裁判例は法律レベルの拘束力を持つ
・最高裁が積極的行為は無く無申告の場合の判断を示した
・税理士谷原誠が当該判例から積極的行為が無い場合の<谷原誠ルール1>及び<谷原誠ルール3>を導き出している。

この記事の監修者

税理士 田中亨
税理士 田中亨税務調査専門税理士
プロフィール
近畿税理士会上京支部
登録番号128205
税務調査案件を全国対応している税理士
事前自主申告による税負担の軽減に全力を尽くしている
これまで多くの税務調査案件を早期解決に導いてきた
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