税務調査の確率について分析します

(2026年1月22日更新)

結論

・個人事業主所得税の税務調査の確率を算出する場合、所得分類により複雑となります。
・個人事業主所得税の税務調査は事業所得者及び不動産所得者が主たる対象者であると仮定して算出しましたがあくまで弊所独自の算出に過ぎません。
・法人税の税務調査の確率は単純に申告者数に対する実地調査件数で算出可能と考えられました。
・個人事業主の税務調査の確率は0.9%程度、法人は1.9%程度と算出されました。

下記で詳細を記述します。

個人事業主所得税の税務調査の確率を算出する場合、所得分類により複雑となります

令和6年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について(令和7年5月)国税庁より、所得税の申告人員は23,390,000人となり、これを所得税の年間実地調査件数約50,000件で割合を計算すると0.2%となりますがこれは低すぎるように思われます。所得税申告人員23,390,000人うちの48.9%に相当する11,442,000人は給与所得者となり、実地調査の対象ではなく簡易な接触がメインであるなどの事情が予想されます。以上から、弊所のあくまで独自の見解とはなりますが、所得税申告人員23,390,000人うち事業所得者数及び不動産所得者数のみを抽出することが妥当すると考えました。

事業所得者及び不動産所得者申告件数に対する所得税税務調査確率表20251201

(表1)事業所得者及び不動産所得者申告件数に対する所得税税務調査確率表20251201
※(参考文献)令和3~6年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について

上記の表から導き出した結論は、所得税の税務調査の確率は0.9%程度、となりました。これはまだまだコロナによる調査の中止の影響が数字に影響したことも大きいと解されます。

税理士関与のある所得税申告について税務調査の発生する確率は相当低いというのが弊所の見解です

所得税における税理士関与割合は20%であり、80%は納税者が自力で申告していることになります。そのような状況で個人の所得税に対しては0.9%の調査しか実施できていないことになります。また「税理士も中には不正するような税理士もいる」というようなイメージを持たれているかもしれませんが、80,000万人程度いる税理士の中で懲戒を受けるような税理士は年間30件程度です。そうすると「税理士関与のある個人の納税者の申告書はそこまでひどいものは存在しないだろう」と税務署は見ている可能性は高いです。

法人税の税務調査の確率は単純に申告者数に対する実地調査件数で算出可能と考えられました

法人税税務調査確率表20251201

(表2)法人税税務調査確率表20251201
※(参考文献)令和3~6事務年度法人税等の申告(課税)事績の概要

一方で法人税の税務調査の割合は、申告者数と実地調査件数で割合を算出することに異議はないと解されます。算出された法人税の税務調査の割合は1.9%程度となりました。

法人の税理士関与は90%であるため、税理士関与の有無で調査の確率が変わることは考えにくく、法人は90%の税理士関与がある中で1.9%の割合で法人税務調査が発生し、75%の確率で誤りが指摘され、20%程度は不正計算による重加算税が賦課されている可能性が高いこととなります。

まとめ

個人事業主の税務調査の確率は0.9%程度、法人は1.9%程度と算出されました。

この記事の監修者

税理士 田中亨
税理士 田中亨税務調査専門税理士
プロフィール
近畿税理士会上京支部
登録番号128205
税務調査案件を全国対応している税理士
事前自主申告による税負担の軽減に全力を尽くしている
これまで多くの税務調査案件を早期解決に導いてきた
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